聖ミカエル教会を見学

北海道に唯一現存するレーモンド建築

私が5年間修業した岩手から離れ、北海道に戻った際に最初に訪れた建築が札幌にある聖ミカエル教会でした。
設計者は日本の近代建築の原点であるアントニン・レーモンド。

レーモンドの思想に共感し書籍を読み漁ったり、実際にレーモンド建築を巡る旅に出たりと、すっかり魅了されていました。
北海道に戻ったら必ず最初にこの教会に足を運び、初心を忘れずにまたこの地で精進していくことを誓う。
そんな想いで聖地へと訪れたのが2年半も前のことです。

今もなおその空間に身を置いた時の感動を鮮明に思い出し、色褪せないうちにブログを綴っています。

この教会は北海道に現存する唯一のレーモンド建築。
建築関係者なら誰もが感動する至高の建築なわけです。

住宅街にひっそりと佇む特徴的な屋根の形をした教会であります。
レンガと板張り、和紙貼りのステンドガラスで外観が構成されており、変化のある屋根フォルムを違和感なく載せてまとめあげている。
この見事なプロポーションだけでも、ただものではないオーラを感じます。

外からのイメージでは想像出来ないほど、内部空間は大らかなものであり、この差に驚きを通りこし、感動で言葉がでませんでした。
外部からも見受けられたが、構造材が丸太であることが分かります。
当時、ごくごくあたり前の材料であった足場用の丸太が、ここでも流用されたのでしょうか。
静寂さが漂う中でも、丸太で組んだ構造がこの空間に力強さをプラスしており、この絶妙なバランス感覚に唸らされます。

ステンドグラスを通した柔らかい光のあんばいも良い感じです。
ガラスに貼られた和紙が浮かびあがる様も素晴らしいものです。

教会内のベンチも良くて、座り心地、折りたためる足置き、細かいところまで配慮されていて洗練されたデザイン。

空間を構成する仕上げ材は全て北海道産の素材を使っていて、長い時を経てもなお変わらない美しさを放っています。
この場所が存在する限り、私は何回でも足を運び、大事なことを忘れない様にしたいと思う。
私たちが目指すべき指標でもあるのです。

最後にアントニン・レーモンドの言葉を紹介。
「次に述べる永久不変の諸原則は、美学的見地から、いつも私の作品を支配しているものである。自然は人工より美しい。単純さと軽快さは複雑なものよりも美しい。建物の広さにしても、材料にしても、節約は浪費よりも美しい結果を生む。

レーモンドが唱える5原則が体現されたこの教会。
普段味わうことが出来ない価値のある時間を過ごすことができます。

岩見沢や空知地方からも車で行きやすい場所です!
ぜひ一度足を運んでいただきたいです!