家づくりを始めるためのオススメ本(心構え編)

ネットや本、SNSなど様々な情報が飛び交っている現代。
知りたいことをすぐに知れるという情報収集の面ではとても便利な時代です。

住宅や暮らしの分野においても、これが良い、あれが悪い、中には営業トークの様な綺麗ごとだけを並べている情報だってあります。
これから家づくりを考えている方々も、 理想の暮らしを想像し具現化していくために、ワクワクしながら様々な媒体から情報を仕入れていきます。

ここで注意したいのは、自分達のための家づくりのはずが、様々な情報に振り回されて、当初の家づくりの目的を見失ってしまうことです。
よく『情報迷子』という言葉で表されるのですが、この状態で家づくりを始めてしまうと後悔する可能性が高くなり、本来楽しいはずの家づくりが疲弊したものとなってしまうかもしれません。

なぜ家づくりを考え始めたのか」最初に抱いた本質的な想いを忘れてはいけません。
家族の中で共通したぶれない軸が一本通っていれば、情報に振り回されることも少なくなるはず。

今回はそんな家づくりに向けての『心構え』を身に着けることができる本をオススメします。
私が読んできて、これはぜひ皆さまにも読んでほしいと思った本なので、ぜひ読んでみていただきたい。

小さな森の家 軽井沢山荘物語 / 吉村順三

吉村順三は今をときめく現代の住宅建築家に大きな影響を与えた存在であります。
普遍的な住宅思想は今もなお受け継がれています。

そんな吉村順三の設計の中で一番有名なのが軽井沢の山荘。
これを題材にした一冊をオススメします。

『心豊かな暮らし』この言葉をそのまま具現化した様な理想の住まい。
この本を読み終わった後には、どこか心が穏やかになる感覚がありました。
住宅はこんなにも自由で、寛大で大らかで、こんな暮らしができたら良いのにと、家づくりを考え始めるのに十分過ぎるきっかけと心の持ち様を与えてくれます。

写真も多くエッセイの様な性質もあるので、さくさく読み進められます。

火と水と木の詩 / 吉村順三

吉村順三の著書でもう一冊ご紹介。
そもそもの家づくりの原点に立ち戻らせてくれる内容でした。

そして、心地良い空間とは、豊かな空間とはこういうものだよ。
と優しく指南してくれてるような感覚。

家づくりの本質に迫る素晴らしい内容で、私自身も何度も読み返したくなります。

おしゃれな住まい方 レーモンド夫婦のシンプルライフ / 三沢 浩

上記で紹介した吉村順三も師事した建築家 アントニン・レーモンドの暮らしに焦点を当てた一冊です。
簡素でありながらも、品格があり、優雅で、居心地の良い暮らし。
現代にも通じる普遍的な住宅思想や知識を詳細に説明してくれています。

実務的な内容も多いので、一般の方には読み進めるのが大変な部分もありますが、読み終えた時には数多くの知識や考え方を得ることで出来る内容です。

普通の住宅、普通の別荘 / 中村 好文

この一冊には様々な住宅事例が多くの写真と共に紹介されています。
どの住宅も千差万別。
ですが共通しているのが、そこに住まう家族のライフスタイルがそのまま色濃く反映されていて、
魅力的で生き生きとした空間が展開されているということ。

住宅というのは、やっぱり自分達が叶えたいライフスタイルを実現することができるものだと再認識できます。
私もこの本に目を通していく内にとても心が躍る様な気持ちになりました。

着飾らなくても流行りを追いかけなくても良い。
自分達に合った普通でちょうどいい住宅を考えてみようよ!と背中をポンっと押してくれる。

写真集の様な感じでもあるので、この本は必ず目を通してほしい。

今回は『心構え編』ということで、4冊紹介させていただきました。
どれもぜひ手に取って読み進めてほしい本です。

全てお貸しすることもできるので、気になる方はぜひお申しつけください!