空き家活用の可能性を探る

築50年の木造アパート・車庫

佐々木組がある敷地内に空き家となっている、車庫が併設されたアパートがあります。
50年程前に先代である祖父が賃貸物件として建設し、多くの方々が移り変わり住んでいました。

木造2階建ての長屋の様な佇まいで、実は私も物心がつくまでここの2階に住んでおり、思い出のある場所でもあるのです。

今は老朽化が進んでしまい、1階部分のみ車庫や道具置き場として使用しているだけの状態であります。
外観も古びれた感じで道路からの景観もあまり良いものではありません。

そのため、何かしらの手を加えていかなければなと色々と試行錯誤している状況。
とにかく現状がどうなっているのか確かめることから始めようと、内部の解体を行ってみました。

50年以上も前に建設したもので、窓はアルミサッシ、外皮には断熱材はきちんと入っていますが気密性がなく、気流止めもありません。
ですが、構造材自体はほとんど変わらずに、まだまだこれから何十年もこの建物を支えることが出来るほど痛みがありません。

立派な梁が架かっており、岩見沢の大量の積雪でもびくともしない堅牢な構造組み。
今だからこそ分かる、先代の丁寧な仕事ぶりを垣間見た瞬間でもあり、感動さえ覚えます。

今回分かったのは、築50年経ち外観や内観が古びれていっても、構造材自体はまだまだ何十年も役目を果たすことができるということ。
耐震改修や断熱改修をしっかりと施せば、これからも住み継いでいけるということ。

古くなったから解体して更地にし、新たなものを建てることが今の主流であるように感じます。
ですが、これからは住宅価格や土地価格の高騰などの要因から、思い通りの新築住宅を建てることが難しく感じてくるのが現実であります。

そこで注目すべきはリノベーションで理想の暮らしを叶えるという選択肢です。
既存の住宅がありきなので、改修範囲の大小や、設計の制限等など新築とは違う要素が含まれてきますが、知識のある建築士と共に事前にしっかりと調査することで解決できることも多々あります。
新築と比べて、価格も抑えることができたり、既存住宅活用の補助金も増え始めているため、経済的にもメリットは大きいと感じます。

なにより、リノベーションはそこに宿る想いを紡ぎ、次の世代へと継いでいくことに大いに意味がある。
解体してしまっては何も残りません。

そんなことを考えながら、新たに命を吹き込み、これからも何かに活用できないかと考えています。

ぜひリノベーションという選択肢も頭に入れて、暮らしづくりを考えてみてください!
いつでもご相談ください!