「住宅の基礎内に雨が溜まってますけど大丈夫でしょうか?汗」
家づくりに携わるようになってから、よくある質問の1つが基礎のコンクリートは雨に濡れても大丈夫なのかということ。
土間のコンクリートを打設してから建て方までどうしても数日間が空いてしまい、その間に雨が降ると基礎内に雨がどっぷり溜まります。
その状況を見て、大事な住宅の一部が水に濡れてしまうと工事中であれやはり不安になります。
私がお客様の立場でも同じことを思います。
ですが、結果から言うと「問題なし」です!
コンクリートは水と反応して強度が増す?!
コンクリートはセメントという材料からできています。
セメントに水を加えるとセメントの主要な成分と水が反応し新しい化合物ができ、骨材と骨材とを結びつけながら、ゆっくり固まっていき、これをコンクリートと言います。
簡単に言うと、コンクリートの主成分であるセメントが水と反応(水和反応)することで固まっていき、強度のあるコンクリートになっていくという仕組みであります。
強度の高いコンクリートにするには水が必要不可欠であるということです。
陽射しが強く気温が30度を超えるような真夏日では急激にコンクリが乾いてしまい、ひび割れや所定の強度に達しないということも十分に起こりうる。
それを防ぐためにブルーシートを前面にかぶせ基礎内を湿潤な状況にして養生期間をおいたり、打設した次の日にあえて水を張ったりもします。
ですので、打設した次の日に雨が降ると、コンクリートにとってはむしろご馳走のようなもの。
基礎の表面温度を一定に保つことで、長期耐久性を確保するのです。
もちろん私たち佐々木組も基礎の土間コン打設後は季節に関係なくブルシートで全面を覆って所定の強度が出るまで養生期間を置きます。必要であればあえて水も張る。
打設中に大雨が降ったり、基礎内が乾いてないうちに床を塞いだりするのは避けなければなりませんが。
これから住宅工事が始まる方は、このような視点で見てみるのも面白いものですよ!
全てのことに原理原則があるので、しっかりとそれを理解して設計施工することが大事ですね!
以上、住宅工事中の基礎知識でした。